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COLUMN

TIPS 06
GM -Game Master-

もしデジモンリベレイターをプレイしていて、危険な目に遭ったら?

ゲームにバグはつきものだ。また、対人ゲームである以上、マナーやモラルを欠いた悪質なプレイヤーに遭遇してしまうリスクはある。ただのゲームだからなんの心配もないと割り切ることのできる人も多いだろう。
しかし、デジモンリベレイターは没入感が高いメタバースが舞台。現実と区別がつかないほどの質感や、それでいてファンタジックで豪快な演出によって「もしこの空間で危ない目に遭ったら……」という不安を覚えるプレイヤーがいるのも事実だ。

また、より深刻な問題として、ゲームをきっかけにしたトラブルが現実に影響してしまう危険性もある。当然、悪質なプレイヤーに対しての通報機能などはあるが、バーチャルな場での人間関係は複雑がゆえに〝その場から逃げ出して終わり〟で済まないこともあるだろう。
そんな事態への不安を払拭するため、そしてより快適なゲーム体験を提供するために、運営は日々プレイ環境の調査と問題への対策に努めている。
その最前線で働いているのが、今回紹介するGM(ゲームマスター)と呼ばれる人たちだ。

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GMはデジモンリベレイターの開発会社I.D.E.A(Inscription Desire Electronic Arts)に勤める人々で構成されている。
その数はかなり多いが、普通に遊んでいるとなかなかその存在を意識しないかもしれない。
普段彼らは一般プレイヤーに混じってゲームをプレイしているからだ。
一見するとただ遊んでいるように見えるが、実際にはラクーナを巡回し、なにか問題が起きていないか目を光らせている。
プレイヤー目線でバグを見つけ報告することもあれば、複数プレイヤーからクレームが寄せられたアカウントを調査することもある。 GMには一時的なシステムへの介入権限も与えられており、致命的な問題への早急な対処を可能にしている。

貴重なカードの話をエサにして執拗にリアルでの出会いを求めてくるプレイヤー。
規約の隙間を突いて、初心者に不公平なアイテム交換の取引を持ちかけるプレイヤー。
そんな迷惑なプレイヤーたちについて通報内容の真偽を確認し、場合によっては追放などの措置をとる。
自動BOTなどへの機械的な対処と並行しGMの地道な調査活動があることで、バグの早期発見や、事務的な処理では見落としてしまう悪質なプレイヤーの発見が成されているのだ。

先述の通り、GMはプレイヤーたちに混ざってラクーナにいる。とはいえ、「監視されている」と思ってGMを恐れる必要はない。
普通にプレイしている限りは注意や追放をされることはないし、GMの誰もが、プレイヤーがのびのびと好きなことができるラクーナを愛し、尊重してくれている。
ゲーム環境に対する率直な意見や批判を聞いても目くじらを立てることはないし、そっとメモをして、後の開発に役立てることもあるだろう。

現場での調査だけで無く、プレイヤー側からの通報や相談に対応するのもGMの仕事だ。
運営へのメッセージだけでは意図が伝わりづらいという場合は、ラクーナ内・中央府ジュエルの施設でGMと面談をすることもできる。
普段は周囲のプレイヤーに溶け込むような格好をしているGMたちだが、面談施設では研究者のような白衣をまとったアバターで登場する。

簡単な通報だけでは割り切れない問題や、バグかどうか疑わしい現象の報告、あるいはゲーム自体への意見まで。
GMは運営とプレイヤーを繋ぐ窓口として、細かな意見まで受け止めてくれる。
バグに関しても大きなものから小さなものまで報告を受け、迅速な修正に当たっている。

過去に実際にあった事例としては——

  • ・ストーリー中、NPCが椅子の存在しない空中に腰掛けて話し続ける。
  • ・NPCが出題してくる二択のデジモンクイズにおいて、何度「アグモン」を選んでももう一つの選択肢「ゴマモン」を選んだことにされてしまう。
  • ・『レオモン』を採用したデッキに、時々『サイクロモン』が紛れ込んでいる。
  • ・使えるデジモンカードが制限されるイベント戦で、『ディアボロモン』のカードだけがあらゆる色制限、種族制限を無視して採用することができた(多くのプレイヤーが演出だと勘違いし発覚が遅れた)。

——などが挙げられる。
プレイヤーの間で長い間語り草になるような面白いバグもあるが、今後の運営にも関わるため、なるべく報告するよう協力が要請している。
中にはバグの発見・報告に執念を燃やす風変わりなプレイヤーも何人かいるほか、バグへの対処を任務とする公式のプレイヤー集団・デバッグチームも存在する。
ゲーム上の演出と区別が付きにくい場合もあるが、何かおかしな現象を見つけたら気軽にGMに相談してみよう。

GMのもう一つの大きな役目として、ゲーム内大会などでのジャッジがある。
いつものフレンドリーな姿とはまた違って、注意深くゲームを見守り、厳格にルールを運用するGMの姿を見ることができるだろう。
このような業務に日々従事するGMは、皆デジモンカードゲームのルールに精通したベテランのプレイヤーたちだ。
もし日ごろプレイングが中々上達せず行き詰まったり、処理が分からなかったりした時は、近くのGMを頼ってみるのもいいだろう。

また、現在デジモンリベレイターでは、GMを相手にバトルする専用イベントの準備も進めている。
ビギナー向けには、メインストーリー上の難敵への対策を実際のゲームを通してGMがレクチャーするカードバトル教室。
ややこしいルールが頻出するデッキタイプを取り上げ、勝負を通してルールを解説する企画もあり、中級者でも新たな気付きを得ることができるだろう。
そして腕に自信のある上級者は、日々研鑚を積んだ熟練のGMたちとの連戦に挑戦することができる。
ストーリーやイベントのテーマに沿ったデッキを使うNPCたちと違い、GMが使うのは日々の業務やプライベートで愛用している「本気」のデッキ。

コラムが書かれている今も、皆この企画のために、いささかやり過ぎと言えるくらいの情熱を燃やしてデッキ構築、プレイ練習に励んでいる。
安定した勝率を突き詰めたものから、驚きのコンボで意表を突いてくるデッキまで。この企画のためにGMたちが磨き上げたデッキを、信じたデジモンと共に打ち破ろう。
各イベントで勝利したプレイヤーには「卒業証書」や「免許皆伝」といった称号が与えられるほか、イベント限定のアイテム配布も行われる予定だ。

以上がデジモンリベレイターにおけるGMたちの役割だ。
目立たない裏方仕事が中心だが、地道な活動で快適なゲームプレイを支える、縁の下の力持ちといえるだろう。
開発会社の社員がそのまま務めているということもあり、GMと一言で言っても様々な人間がいる。
普段の緩いテンションでいつでも変わらない人もいれば、普段はフレンドリーだが、中央府ジュエルでの面談やジャッジの時は礼儀正しく決めてくる人も。
各々の担当している仕事も異なるため、カードの効果に深く精通していたり、メインストーリーの設定に詳しかったり、皆分野の異なる知識を備えている。

しかしどのGMも、デジモンリベレイター、そしてデジモンカードゲームを愛する熱い気持ちを心の底に秘めている。
そんな影の功労者・GM。それらしい人を見掛けたら話し掛けてみてはいかがだろうか。
きっとこれまでよりもディープなデジモンリベレイターの世界にいざなってくれることだろう。
そしてあなたたちがGMに聞かせたゲームへの意見や感想が、より楽しいゲームを形作っていくかもしれない。

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