TIPS 16
I.D.E.AとT.A.L.Eについて
T.A.L.E ver.3.0000
Booting now…
…Standby completed.
Are you ready?
▶︎Yes
No
Accepted.
Countdown,start.
3 2 1――Enjoy your 〝Another Life〟!
○
Hello world!
この度はお忙しい中、メタバースポッド、T.A.L.Eのファームウェア大型アップデート事前発表体験会にお集まりいただき、誠にありがとうござます。
今し方皆様にログインしていただきましたように、本日は実際にT.A.L.Eを用い、メタバース上の当社において発表会を進行させていただきたく思います。
皆様におかれましては、実際の体験をとおしまして、T.A.L.Eの進化を味わっていただければ幸いです。
それではまず、メタバース上に再現した当社、I.D.E.Aをご案内してまいります。
なお、あくまで再現されたものであり、ご案内する以外の場所に立ち入ろうとも社内機密等は保管されておりません。
記者の皆様におかれましては、くれぐれもスクープを持ち帰ろうなどとお考えになりませんよう、よろしくお願いいたします。
具体的なT.A.L.Eのアップデート内容のご紹介に入る前に、まずは改めまして、当社「I.D.E.A」についてご紹介させていただければと思います。
正式名称、Inscription Desire Electronic Arts。略称、I.D.E.A。
家庭用電子機器の製造・販売を出発点とする企業として、歴史に名を刻むことを願って名付けられたこの社名。
社名に込められた思いを実現すべく、日本を拠点としつつ、世界において幅広くビジネスを展開しております。
家庭用電子機器の製造・販売に始まり、ゲーム関連事業、技術の研究開発、ネットワークサービスの提供、エンターテイメント事業、他社と提携してのコンテンツ事業など、現在の事業内容は多岐に亘ります。
本社に加え分野ごとに設立された関連子会社7社、その他資本提携を含む多数の関連企業群と共に、顧客の皆様にご満足いただけるよう、各事業運営を進めてまいる所存です。
さて、只今ご説明したように、当社の展開する事業は多岐にわたっております。その中でも、皆様の体が今まさに入られている、そして意識をこのメタバース空間へと接続させている機器――T.A.L.E。
この機器の開発・販売、そして関連タイトルの提供とネットワーク運営は、まさに現在の当社における中核事業の1つ言っても過言でないのです。
本日は、そんなT.A.L.Eの進化をいち早くご覧いただくために、僭越ながらお集まりいただいた、というわけです。
続きまして、T.A.L.Eのこれまで、そしてこれからも含めて、改めてご紹介させていただければと思います。
アップデート内容のご紹介まで、今しばらくお付き合いいただければ幸いです。
「T.A.L.E」。
正式名称、Translation Another Life Engine。
「別の人生へと置換する機器」という意味、そして願いを込め名付けられたこの機器を、フルダイブ型のゲーム用メタバースポッドとして当社が世界に先駆けてリリースしたことは、今更ご紹介するまでもないでしょう。
ポッド内で装着した機器で脳波や運動信号などを読み取り、体ではなくメタバース空間内のアバターへと出力するという、既存のVR機器とは大きく異なる仕組み。
これにより、正式名称のようにまるで別の人生にいるかのごとく、あるいは略称のT.A.L.E――物語の中にいるかのごとく、メタバース空間を体験することが可能となっているのです。
今、皆様がいるこのI.D.E.A社屋も、デジタルデータで再現されたものではありますが、きっとリアルに感じていただけていることでしょう。
現在、T.A.L.Eは日本を始め、世界各国のアミューズメント施設を中心に好評稼働中です。
自動翻訳機能についても随時対応言語を拡大予定であり、今後更に世界中で利用者が増加していくことが見込まれます。
また、利用者数の拡大に合わせ、更なる配信タイトルの拡大をしていく予定です。
T.A.L.Eリリース当初は当社のみで対応タイトルを開発・配信しておりましたが、開発をサードパーティへと開放して以降、配信タイトルは続々と増え、昨年末の時点で50タイトルを突破しました。
『デジモンリベレイター』などのヒットタイトルによる牽引効果も大きく、リリースタイトルは増加していく見込みとなっております。
新規タイトルについては関連展示会などで発表されていくことと思いますので、是非ご注目ください。
さて、これまでご紹介したような現状の一方で、当社には課題も残されています。
それは、T.A.L.Eがゲーム用メタバースポッドとして世界に先駆けてリリースし好評を得ており、注力してきたからこそ、家庭用フルダイブ型機器の開発が遅れており、業界内では後塵を拝する状況にあったという点でした。
しかし、先頃発表させて頂きました通り、家庭版T.A.L.Eがリリースを目指して鋭意開発中でございます。
こちらのコンセプトアートの通り、現在T.A.L.E内に備え付けられておりますゴーグル型機器をベースに、家庭でも運用可能なサイズおよび価格での提供を目指し開発を進めているところです。
タイトルによっては必須となる外部機器との連携などについても鋭意調整中であり、現在アミューズメント施設でのみしかプレイできなかったタイトルも、多くが家庭でプレイ可能となる見通しです。
そして、ここからは新情報となります。
現在普及している家庭用フルダイブ機器の1つの特徴ともいえるのが、多くがメタバース上での会議利用等を含めた、オフィス利用を可能としている点です。
これまでゲーム用メタバースポッドとして開発を進めてきたT.A.L.Eですが、家庭版T.A.L.Eでは、ついにオフィス利用分野へも対応させて頂く予定です。
新たなセキュア通信の確立による安全な通信の上で、まさに今皆様がご覧になられているようなメタバース上の企業内で、現実と変わらないように、しかし場所などに囚われることなく、仕事を行う。
そのような新たなオフィススタイルを提案できるよう、ゲーム用機器開発で蓄積してきた知見を活かしつつ開発を進めてまいりますので、是非ご期待いただければと思います。
さて。
当社およびT.A.L.Eのご紹介にお付き合いいただき、誠にありがとうございました。
それではここからは、皆様にお集まりいただきました本題、アップデート内容事前発表体験会の時間とさせていただこうと思います。
それでは皆様、こちらへとお進みください。
進化したT.A.L.Eを、是非その身で、いえ、脳で。体験していただければ幸いです。
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